ラテン語

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  1. 勘違い篇:ラテンアメリカの言葉だと思っていた。
    • まるきりの嘘ではないが、大元はローマ帝国の言葉。
      • ローマ帝国でも話者はギリシャ語と二分してたらしいけどな。
      • 今の中南米の公用語はスペイン&ポルトガル語だけどこれってラテン語が俗口語化した物がイスラム征服→レコンキスタの流れの時にアラビア語語彙が流入した物。ちなラテンアメリカの「ラテン」は現地人の気質が地中海の連中と似ていたからだとか。
    • ブッシュのパパの時代の副大統領も同じ勘違いをしていた。
  2. 文法が複雑。格変化が6種類(間違ってたら訂正して下さい)。現存の口語でこれに匹敵するのはロシア語
    • 覚えなければならない文法規則は多いが、規則外のケースは非常に少ない。最初に暗記してしまえばかなり応用が利くらしい。
      • 文法ではないが、ラテン語はドイツ語に近い(逆だけど、書き方的に仕方ないンスよ)。
        • イタリア語とドイツ語を混ぜた感じ。アー(er)みたいはのは全く無い。
          • ゲルマンの特徴があるはずないだろ。
            • 格変化に関して言ってるのではないかと。現象面だけを捉えれば間違いではない。系統樹はとりあえず置いといて。「文法ではないが」って書き出しがよく分らんけど
    • 呼格を入れて6格だけど、呼格は主格と一致することが多い。ロシア語と違い、形容詞と名詞の格変化のパターンが同じだし、ロシア語みたいに短語尾とか長語尾とかないし、格変化はロシア語より遥かにシンプル。ただ動詞が・・・
    • この言語を公用語にしようと考えていた人がいたが、その文法の難しさを理由に断念した。代わりにエスペラントという新言語をその人は生みだした。
    • 格変化は面倒だが、その代わり語順はどうでも良いと言えるほど自由。
      • 日本語でも「私は今朝パンを食べました」でも「今朝パンを私は食べました」でも構わないわけだが、ラテン語の場合はさらに「食べました、私はパンを今朝」とかでもOK。格変化のおかげで意味を取り違えることはない。
  3. ここから南欧諸国の言語が派生した。前記「ラテンアメリカ」は、スペインポルトガルの新大陸進出に伴ってできた地理概念。
  4. 英語も文化的語彙の多くを直接(一部は古英語期に、残りはルネサンス以降)あるいは間接(フランス語を通じて)ラテン語に依存している。
  5. 英語で、綴りを逆にしたりした隠語のことを"pig Latin"といったりする。要は訳の分からぬチンプン漢文な言葉のこと。(類語:Greek(ギリシャ語))
  6. 母語としては死語であるが、儀式などで使われたりするので、その意味ではまだ生きた言語とも言える。
    • さらに「学術語」として今も語彙を増やし続けている。生物の学名はラテン語が正式のものである。
    • 学術語にラテン語が広く使われるようになったのは、英語の単語がそもそもあるにもかかわらずわざわざラテン語の単語を取り入れるほうがかっこいいと考えたイギリス人が多かったから。
      • 日本人が英単語を文章に混ぜ込むのと似たような感覚。
        • ラテン語が日常会話として使われていた頃はギリシャ語の単語を織り交ぜることがかっこいいと思われていたらしく、ギリシャ語の単語がかなり入り込んでいる。
          • フツ-に、モノと一緒に仕入れたとおぼわしき外来語もチラホラ。rosaは見ての通りロタシズムを経ていないし、personaはエトルリア語で「仮面」のことだとか・・・
        • そのギリシャ語には、非系と思われる語彙がラテン・ゲルマン・ケルト・スラブなどに比べてやや多めである。これらはギリシャ語がアフロアジア(セムハム)系のより古い文明語(メソポタミアエジプト?)から借りてきた可能性もある。
          • いつの時代もやっていることは変わらない。
      • 英語圏など元来非ラテン系の言語圏で新しく生まれた「ラテン系の単語」がスペイン語圏など「ラテン系の諸言語」の地域に逆流して行っているという現実がある。日本で生まれた漢字熟語が本場に逆流し、漢字圏(韓国ベトナムなど含む)で広く用いられている事象と対応する。
    • カトリック教会の公文書(洗礼台帳など)は、いまでもラテン語で書かれるらしい。
      • なのでカトリックの神父になるにはラテン語は必修科目。
  7. 公用語となっているのは今現在バチカンだけだが、そのバチカンの国民は日常的にイタリア語を使い、スイス人衛兵はドイツ語を使う。
  8. フィンランドではラテン語の公共放送がある。
    • ちなみにフィンランド語はラテン語(印欧語系)と系統関係がないウラル語である。最も関係が薄い地域でなぜかもてはやされる不思議。
      • 絶対違うと思うけど発音が似てるからじゃないか?
        • 発音通りに表記するけど(逆?)それだけであんまり発音自体は似てないかな。表意文字だったなら関係なかったけどね。
  9. Vでワ行なんだが、今のV音との関係か知らんけどVarroはウァッロと表記し、やらなくてもいいんじゃない?って表記を日本語はする。
  10. とりあえず語尾にia,us,umを付ければそれっぽく聞こえる。ヤパニア、ヤパヌス、ヤパヌム
  11. 「アドリブ」とか「エトセトラ」とか、ふだんみんな使ってる言葉もいくつかあるので、意外に身近な言語。
    • ただし発音は変わってるものもある。エトセトラはエトゥケトゥラ(エトケトラ)が本来のもの
    • "aqua"(),"Quod Erat Demonstrandum"(Q.E.D,証明の終了),"virus"(ウィルス)なども有名。「プリウス」のような商品名、「ベネッセコーポレーション」・「りそな銀行」のような企業名とかに、東洋の日本でさえ他にも影響を知らず知らず受けている。
  12. 書いたものをそのまま発音する言語だと思われがちだが、実際のところbsでプスとか訛りが結構ある
    • 各国の人が、それぞれ自国の言語に近い発音で読むので、もはや原発音は不明になっている。ミサによく出てくる「excelsis」という言葉ひとつとっても、エクセルシス、エクシェルシス、エクスケルシス、エッチェルシスなど、場所によって読み方が違う。
      • 一応バチカンで標準発音が決められてはいるが、あんまり守られていない。標準発音にしても、イタリア語に寄りすぎではないかという意見もある。
  13. スイスフランの略称「CHF」はラテン語の"Confoederatio Helvetia Franc"をもとにしている。
    • スイスがドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語と4つも公用語を持つため、どこにも属さないラテン語なら公平だという考えによるもの。
    • このように今日ではあまり常用されることがないがゆえ、逆に用いられる事例もある。
  14. 月の名前において、9月から12月の間は英語とまるっきり同じつづりになる。
    • 他の月も似たようなつづり、と言いたいところだが7月と8月だけは似ても似つかぬ表現になる。
      • 現在のはそれぞれローマ帝国の基礎を築いた将軍とその後継者・初代皇帝の名前だから。もとは以下と同じく「~番目の月」だった。
    • ちなみにSeptemberはラテン語で7番目の月、Octoberは8番目……Decemberは10番目の月という意味であり、昔の暦では今の3月が最初の月だったことを示している。
    • 3月が軍神マルスの月として年頭に置かれたのはわかるし、4月は太陽神アポロ、5月は豊穣神マイア、6月は結婚神ユノーと来て、7月と8月にカエサルとアウグストゥスが自分の名前を押し込んだのも良いとして、9月から12月までがただの数字になっていたのが解せない。本当は何か名前があったんじゃなかろうか。
      • カエサルとアウグスティヌスが自分の名を押し込んだところは元々「5番目の月」「6番目の月」と呼ばれてたもので、5番目以降は元々数字で呼ばれていた。7番目以降(9~12月)はその名残だと思われる。
      • ローマ最初の暦は1年が304日だったとか。太陰暦のヒジュラ暦(年354日)より酷い……1月と2月を差し込んだのはこれの補正が目的だったとか。
    • ちなみに1月は双面神ヤヌス、2月は光明神フェーベ。こっちには名前があるのに。
      • フェーベじゃなくてフェブルウス。一月と二月に名前があるのは後から付け足したものだから
  15. 「同字異音」の単語の組み合わせがある。創世記の楽園追放事件でリンゴが登場するのはそのせい。
    • 「罪」(「穢れている」という形容詞を指すとの説も)と「リンゴ」がどっちも"malum"になる
      • 旧約聖書のラテン語公式訳が作られる際に、このせいで「罪の果実」を「リンゴの果実」と誤訳してしまった。
      • では本当は何だったのか、は現在でも論争継続中。ただし気象学の観点で「桃かイチジク」と見る説が優勢。