京都の言葉

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一般[編集 | ソースを編集]

  1. 一見「普及している京都の言葉」に見えて、実は特定の家系や業界でしか使っていない言葉というケースがしばしばあるので注意。
    • それがどこまで普及するかは、その家系や業界が外とどれだけ付き合いを持っているかに依る。
    • そのような言葉を、素人があたかも一般用語であるかのように使ってハマると、後でネタにされる。
  2. 2020年代のインターネット(主にツイッター)では「性悪京都人」のような京都弁構文が流行っている。
    • ハイコンテクスト文化といわれる日本語のなかでも特にハイコンテクストと呼ばれる京都の皮肉をネタにしたものだが、誤解を招くステレオタイプとも言われている。
  3. 731部隊のような日帝の組織がゾンビのような怪物を生み出す韓国ドラマ京城クリーチャーでは、ラスボスポジションの女性・前田ゆきこはんが韓国人の役者だが流暢な京都弁を話していた。

名詞[編集 | ソースを編集]

  • 「ろーじ」=「路地」
  • 「どんつき」=「つきあたり」
  • 「べべ」=「着物」
  • 「おこぼ」=「ぽっくり/こっぽり(下駄)」
  • 「うち」=「わたし(女性のみ)」
  • 「げんじ」=「くわがたむし」
  • 「あぶらむし」=「ごきぶり」
  • 「にぬき」=「ゆでたまご」
  • 「かしわ」=「鶏肉」
  • 「まむし」=「鰻の蒲焼き」
  • 「たぬき」=「お揚げさん入りあんかけ蕎麦(←諸説あり)」
    • 「たぬき」が指すものは京都と大阪ですら違うので、注文時に勘違いを起こしやすい
  • 「お揚げ」「お揚げさん」=「油揚げ、揚げ豆腐」
  • 「お焼き」=「焼き豆腐」
  • 「おとふ」=「豆腐」
  • 「おしょゆ」=「醤油」
    • 「おしょゆぅ」の方が正確かな。アクセントは「ゆ」に置く。
  • 「おうす」=「薄茶」
  • 「おまん」=「饅頭(食)」
  • 「ぐじ」=「甘鯛」
  • 「きずし」=「酢鯖」
  • 「おぶ/ぶぶ」=「お茶」
  • 「どぼづけ」=「ぬか漬け(特に夏に重石を乗せずにつくるもの)」
  • 「おばんざい」=「日常の食事のおかず」
  • 「ごはんたべ」=「外食にいくこと(花街の言葉)」
  • 「ぼん」=「ぼうや/男の子」
    • 例:「ぼんはいくつ?」=「ぼうやは何歳なの?」
  • 「ぼん/ぼんぼん」=「お坊ちゃん(多くは揶揄をこめて)」
  • 「ええし」=「金持ち/良家」
    • 例:「ええしのぼんやからなあ。」=「いい家のお坊ちゃんだからねえ。」
      • 「英氏(えいし)」が転じてです。
        • 普通に違いますが…。
  • 「でぼちん」=「おでこ/額」
  • 「でんぼ」=「おでき/腫れ物」
  • 「めいぼ」=「ものもらい(病)」
  • 「おそそ」=「女性器」
  • 「おいど」=「お尻」
  • 「おっしょはん」=「お師匠さん」
    • 例:京舞のおっしょはんがおでっさんのおいどを物差しで叩きながら「おそそ、お締め!」
    • 例:男「え、ここか」 女「あ、あかんて、そこおいどやし」 男「ほなら、こっちか。ここやろ。ねぶったるわ。ここ何て言うんや。言うてみ。」 女「おそ…  もう、いけずやわあ。うちそんなん、よう言わん。」
  • 「おでっさん」=「お弟子さん」
    • 外来語に丁寧の「お」は付かないので、「おデッサン(美術)」は間違い。
  • 「おじゅっさん」=「ご住職」
    • 「おてらさん」とも言う
  • 「おしゃも」←「しゃもじ」=「杓子」
  • 「おたま」=「玉杓子」
  • 「もん」=「物、者」
    • 例:「食べもん」=「食べ物」
    • 例:「笑いもん」=「笑い者」
    • 例外:「どらえもん」=「ドラえもん」≠「ドラえ者」
  • 「とこ」=「所」
  • 「ねき」=「すぐそば」
  • 「祗園さん」=「八坂神社」
    • 例:「祗園さんのねきに、お店あるやろ。」「ああ、石段のとこやな。」
  • 「おにっさん」=「西本願寺」
  • 「おひがっさん」=「東本願寺」
  • 「ひっちょう」=「七条」
    • 市バスの案内放送は「ななじょう」と読む。(一条との混同を避けるため)
  • 「はっちょう」=「八条」
  • 「炊いたん」=「煮たもの」「煮物」
    • 例:「今日ご飯何?」「おあげとおなすの炊いたんや」
    • 同様に「焼いたん」「揚げたん」などもよく使う
  • 「なんば」=「とうもろこし」
  • 「おくどはん」=「かまど」
  • 「おっさん」=「和尚さん」
    • 「オッサン」と違い、「お」の部分にアクセントがある
  • 「ちゃいちゃい」=「風呂」「銭湯」

動詞[編集 | ソースを編集]

  • 「笑かす(わらかす)」=「笑わせる」
  • 「しまう/なおす」=「かたづける」
  • 「ほかす」=「捨てる」
  • 「ねぶる」=「舐める」
  • 「おいない」=「来なさい」
    • 例:「ちょっとこっち、おいない。」=「ちょっとこっちへ来なさい。」
  • 「よばれる」=「ごちそうになる」
  • 「淅す(かす)」=「(お米を)とぐ」
    • 「かする」とも
  • 「よそう」=「(食べ物を碗などに)いれる/つぐ」
    • 例:「おかずもできたし、ご飯よそといてくれる?」=「おかずもできたし、ご飯をお茶碗についでおいてくれる?」
  • 「匂ぐ」=「(匂いを)嗅ぐ」
  • 「去ぬ(いぬ)」=「帰る」
    • 例:「日の暮れなってきたし、そろそろいのか」
  • 「あだける」=「落ちる」

形容詞/形容動詞/副詞[編集 | ソースを編集]

  • 「いけず」=「いじわる(いわゆる「意地悪」とは少し違うが)」
  • 「えげつない」=「ひどい」
  • 「しんどい」=「疲れた/つらい」
  • らい」=「疲れた/つらい」(アクセントの位置で意味が変わる)
  • 「えい」=「たいへん/ものすごい」
    • 例:「この坂、えらいなぁ」=「この坂、ものすごく疲れるなぁ」
      • かつてはどちらも「らい」。「えい」は近年の発音(大阪の若手芸人の発音?)=つまり京都弁ではない。
      • 標準語のアクセントかも。
      • 今でもほとんどの人は後者を「らい」と発音すると思うけどな。ただし前者の表現は「しんどい」と言う事の方が多い。
  • 「せわしない」=「落ち着きのない」
    • 例:「さっきから貧乏ゆすりばっかりして、せわしないなあ」
  • 「どんくさい/どん」=「動作がにぶい、不器用だ。手際が悪い。」
    • 例:「あんた、どんくさいな。」=「あなた、不器用だね。」
    • 例:「えらいどんなことですんまへんなあ。」=「たいへん手際の悪いことで申し訳ありません。」
  • 「かなん」=「いやだ/困る」
    • 例:「あんた、また汚して来たん。もう、かなんなあ。」=「また汚して来たの。もう困るわあ。」
  • 「あかん」=「だめだ」
    • 国語辞典によると「埒が明かん」の短縮形であるとのこと。
  • 「ほんま」=「本当」
  • 「しょうもない」=「くだらない、つまらない」
  • 「はんなり」=上品で明るい様
    • 例:「はんなりしたええ柄どすな」=「上品で明るい良い柄ですね」
  • 「まったり」=とろりとまろやかで濃い味覚
    • 例:「まったりしてますなあ」=「とろりと濃い味ですね」
  • 「えづくろしい」=下品で派手。不快なほどごちゃごちゃしている。
    • 例:「なんやそのえづくろしいかっこは」=「何ですか、その下品で派手な服装は。」
  • 「辛気くさい(しんきくさい)」=「うっとうしい/じれったい」
    • 例:「もう、のろのろと。何してんの。辛気くさいなあ。」
  • 「じゃまくさい」=「面倒くさい」
    • 例:「ちゃんとなおしといてや。」「じゃまくさいなあ。」=「きちんと片付けておいてね。」「面倒くさいなあ。」
  • 「もっさい」=「質の悪い/趣味の悪い/安物の」
    • 「なんやお前の車、またエンストしてんのか。もっさいの。」
  • 「むさい」=「小汚い」
  • 「安けない」=「安っぽい」
  • 「怪体な(けったいな)」=「妙な/変な」
    • 例:「ほら見てみ。けったいな人が安けないべべ着てるで。」=「見てご覧。変わった人がいかにも安っぽい着物を着ているよ。」
  • 「ぬくい/ぬくたい」=「暖かい」
    • 「風邪ひいたん? ぬくぅして寝ぇや。」=「風邪ひいたの? あったかくして寝なよ。」
  • 「てれこ」=「反対/逆/入れ違い」
    • 例:「なんやちょうど出かけはりましたか。てれこになってしまいましたな。」
  • 「あんじょう」=「上手に/うまく」
  • 「いっこも」=「全く/ちっとも」
  • 「せんど/せんぐり/せんぞ」=「何度も」
  • 「じゅんさいな」=「いいかげんな」
  • 「かいらしい」=「かわいらしい/かわいい」
  • 「ええ」=「良い」
  • 「たいない」=「頼りない」
  • 「うっとしい」=「鬱陶しい」
  • 形容詞の語幹のみで「感動」「詠嘆」を表す。
    • 例:「おおさぶ!」=「ああ寒い!」(「さむい」は「さぶい」と発音する)
      • この場合、「さぶい」は「ぶい」だが、「さぶ!」は「さ」とアクセントの位置が変わる。
  • 形容詞の連用形は「う」の音便形になる。
    • 「良う」=「良く」
      • 例:「良う食べるなあ」=「良く食べるね」
    • 音便化された上に「う」が省略されることもある。
      • 例:「わりとたことるなあ」=「割と高く(たこう)取るなあ」(結構高い値段だなあ)
  • 「おぼこい」=「幼稚な」「未熟な」
  • 「きぎゃりい」=「気分が悪い」

助詞/助動詞/間投詞など[編集 | ソースを編集]

  • 「(名詞/形容動詞)+や。」=「〜だ。」
    • 例:「きれいやなあ。」=「きれいだね。」
  • 「(名詞/形容動詞)+どす。」=「〜です。」
    • 例:「どすどすけどどうどす?」=「短刀ですけれど、いかがですか?」
  • 「(形容動詞の語幹)+おす。」=形容詞の丁寧形
    • 例:「美しおす」=「美しうございます」
  • 「おす」=「あります」
    • 例:「おすおす?/おす。」=「お酢あります?/はいあります。」
  • 「(五段、下一段、カ変の一部、サ変の一部の動詞の未然形)+へん。」=「〜しない。」
    • 例:「笑わへん。」=「笑わない。」
    • 例:「せぇへん。」=「しない。」
  • 「(上一段、カ変、サ変の一部の動詞の連用形)+ひん。」=「〜しない。」
    • 例:「起きひん。」=「起きない。」
    • 例:「しぃひん。」=「しない。」
    • 例:「来ぃひん。」=「来ない。」
  • 「(動詞の連用形)+まへん。」=「〜しません。」
    • 例:「笑いまへん。」=「笑いません。」
  • 「おへん」=「ありません」
  • 「(動詞の未然形)+しまへん。」=「〜しません。」
    • 例:「笑わしまへん。」=「笑いません。」
  • 「(動詞の連用形)+よし。」=「〜したらいいよ。 〜したらどう?」
    • 例:「ご飯食べよし。」=「ご飯食べたらどう?」
  • 「お+(動詞の連用形)+やす。」=「〜なさい。」
    • 例:「お食べやす」=「お食べなさい」
    • 例:「おやすみやす」=「おやすみなさい」
    • 例:「おかえりやす」=「おかえりなさい」
    • 例:「お越しやす/お出でやす」=「いらっしゃいませ」
  • 「おやかまっさんどした」=「お騒がせ致しました」
  • 「おまっとうさん」=「お待たせしました」
  • 「へえ」=「はい」
    • 例:「へえ、そうどす。」=「はい、そうです。」
  • 「ほな」=「それでは」
  • 「さいなら」=「さようなら」
    • 例:「ほな、さいなら」=「では、さようなら」
  • 「おおきに」=「ありがとう」
    • 「たいへんありがとう」の「たいへん」が京都(近畿圏?)では「おおきに」となり、後ろの「ありがとう」が省略された形。
  • 「はばかりさん」=「ごくろうさま/お世話様でした」
    • 「おおきにはばかりさんどした。」=「ありがとう、お手間かけました。」
  • 「かんにん」=「ごめん」
    • 「堪忍して」=「許して」が短縮された形。「かんにんな/かんにんえ」だと「ごめんね」となる。「ごめんね」も使うけど「め」にアクセントがくる。