謎の老婆

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  • 日本テレビのバラエティ番組『週刊ストーリーランド』内で放送されるアニメ。

概要[編集 | ソースを編集]

  1. 露店を開いている老婆の「不思議な商品」を買った顧客が、それにより幸福な人生を得るも、やがてその「不思議な商品」によって悲劇的最期を遂げる物語。
    • 『週刊ストーリーランド』のアニメの中では最多の話数を持つ人気作品。
  2. 元々は星新一の弟子・江坂遊の短編作品「無用の店」という話が原作。シリーズの中には江坂の原作そのものの作品や、江坂の師匠である星の作品を原案に取り入れたものもある。例として、葡萄とメロンを掛け合わせたら互いの短所が組み合わさった果実ができてしまった、腕時計が遅れたが幸い事故に巻き込まれずに済んだ、等。
  3. 例えるなら「笑ゥせぇるすまん」のようなものと言えば分かりやすいか。
    • 購入者自身が反省するパターンがあるのが異なる点か。
      • このパターンだとほぼほぼ生存する。
  4. 他で例えると、ドラえもんの道具の力を利用して悪知恵を働かせたばかりに、最後は自滅するのび太みたいなもの。
    • ドラえもんの場合はのび太がジャイアン達に道具を奪われるものの、彼らが不幸に巻き込まれのび太は無事ということもあるが、こちらでは他人に商品を奪われてその人に商品の効果がもたらされる展開はなかった。
    • 道具の力を過信したり誤認するのは、己が生んだ傲慢さにあるという教訓的なものから来ていると思われる。
  5. 「『○○』という意味でございます」
    • この老婆の決まり文句。質問しても 「ですから、『○○』という意味でございます」しか言わない。
  6. 稀にハッピーエンドで終わることもある。
    • 前述の「笑ゥせぇるすまん」や「ドラえもん」には滅多に見られない大きな違いである。商品を自分のためだけに利用しなかったり、今までその商品を大事にしていたが、命(自他不問)を優先するために手放したり、商品の思わぬ効果によって「物に頼ってはいけない」と反省した場合は、ハッピーエンドが約束される。但し、全てそうなるわけではなく、商品を自分の利益のために利用したわけでもなかったり、商品を手に入れても自己への努力と警戒心を怠らずに過ごしていたにも関わらず、バッドエンドになることもある。一方で後述の最終回はハッピーエンドであったが、購入者は自分の利益のためだけにしか利用しておらず、最後にして「商品を過信・誤認する者は失敗する」というコンセプトが一気に崩れ去ってしまった(購入者は「信頼関係に欠けていた」と反省したが、商品の使い方や効果とは別問題)。
    • マルチエンド的にそれがバッドエンドになることも。
    • 感動ものもあるので、それらは観ることをお勧めできる。
    • 老婆の中の人はハッピーエンドで終わる話が好きだとか。
      • まあほぼバッドエンドだが。
    • メリーバッドエンド(話的にはバッドだが主人公的にはハッピー)で終わる回もあったりする。
      • 「ミドルエンド」と呼ばれることもある。但し、後述のある話は、登場人物はハッピーエンドであったものの、その夫が疑問に思っていたという、ハッピーエンドともバッドエンドともはたまたメリーバッドエンドとも取れないような特殊な事例を生み出した。
  7. 地味に声優が豪華。
    • ベテラン声優揃いで、再度出演することもある。
    • 脇役にも割と惜しまず出演させている。
  8. 被害者の名前が割と一般的。
    • 死んだ人物と同姓同名だった場合はかなり複雑である。
  9. この「謎の老婆」が何者なのかは謎のままである。
    • 販売後に姿を消すことがあるあたり、ただの人間でもなさそうだ。
    • 客が偶然その老婆を発見するのもなんか出来過ぎたものがある。
      • CLAMP作品の某次元の魔女のように、商品を必要とする客を引き寄せる何かがあるのだろうか。
    • ある回では老婆の品を通販で購入しており、その人物は一度も老婆と対面することはなかった。通販で商品展開をしているあたり相当な流通経路があるのだろうか。
  10. 「謎の老婆」は正式なタイトルではない。あくまでも凡例。実際のタイトルは公式でも定められておらず、番組でも「不思議な商品」など別のタイトルで出されることもある。

商品[編集 | ソースを編集]

  1. 大抵の場合、シリーズ化した商品が売られてる。
    • 例えば「使えない」編では使えないライター、使えない消しゴムが出てくる。
      • ライターを持ってると喫煙したがらなくなり、消しゴムを持ってると誤字がなくなる。故に「使えない」という意味になる。
    • だが「使えない」の意味することは老婆は一切答えず、買ってみて初めて効果が分かることが多い。
    • よく見ると、名前は同じだが意味が違っていたりもする。「なくなる」商品もその例の1つに挙げられるか。
  2. 使い方を誤認したあまりに悲劇的な末路を遂げることがある。
    • 例えば使えない棺桶なる道具は死ななくなるのではなく、遺体が発見されない死に方をするというもの。
      • これを誤認して海へ投身自殺し、本当にその人が死んでしまった、というのが最初の物語。
      • 「役に立たない」という意味で「使えない」棺桶という二重の意味もありそう。
      • 劇中の様子だと遺体が発見されるような死は免れるようになってるんだろうか。だとしたら多少は役に立つかも。
  3. シリーズ商品はだんだん値上がっていく。
    • 最高額は何と100万円。代わりに効果は絶大だったりする。
    • 購入した商品の返品は原則不可。どうしても返品したいときは購入金額の10倍を支払わなければならない。
    • 但し値上がりするとは限らない。「最後の年賀状」は最後に出された商品でありながら、放送当時のハガキ1枚の価格と同じく50円だった。
    • 当然ながら、両替は受け付けていない。但し、釣り銭は出してくれる。「なくなるファンレター」の回の購入者の歌手は当初、商品の購入ではなく両替を目的に老婆に話しかけていた(近くにある飲み物の自動販売機がどの硬貨も釣り銭切れだったため)。結局どう説得しても応じなかったため、買うつもりではなかったなくなるファンレターを購入した。その時の価格は不明だが、購入したらお釣りが出たらしい。本家のwikiでは1000円とあったが、ソースが不明なのと購入者が「小銭が欲しい」と要求していたことから、千円単位の価格はあり得ない。
    • 金を出すだけのことも受け付けていない。その場合は自動的に商品を購入したと見なされる。のちに「終わらない水」を購入する男は、序盤で老婆に他の組のヤクザから匿ってくれたお礼として千円札1枚を差し出すが、結局終わらないピストルを受け取り、事実上買ったこととなった。さらに前述の歌手も、マネージャーと喧嘩している最中に彼を殺してしまい、なくなるテレホンカードで事件を揉み消そうとしたが、残り度数が0だったことからできなかった。幸運にも電話ボックスの目の前に老婆がおり、老婆に口止め料を差し出したが、商品購入が目的ではないにも関わらず、結局なくなる石鹸を受け取った。
    • 値切りは基本受け付けない。それにも関わらず勝手に値切りをした購入者が1人だけいる(その商品を100円で売れば、無許可での露店販売を見逃してあげるのが理由)。但しその購入者が値切りをしたのは最初の商品のみで、それ以外は正規の価格分支払っている。
  4. 「世界の運命を左右するボタン」だけはどう考えても詐欺商品。
    • 他は大抵嘘ではないが本当でもないような商品だったりするのだが。
    • 「おくれる靴」も詐欺商品だよ。でもあれは購入者が過度の期待をしていたから購入者に落ち度があったが。
  5. こんな作品なだけに、トラウマなシーンも割と多い。
    • 先の「使えない棺桶」とか「美人のシャワー」とか。
      • 美人のシャワーに至ってはまるでブルックである。
    • 「終わらない水」も死ななかっただけに逆に恐ろしい。
      • あれはバッドエンドだけど怖いどころか大変為になった。もし不老長寿になる商品が販売されたら、食糧難や死にたい時に死ねないなどの問題も起こりゆる。もし身体障がい者が終わらない水を飲んだら、例えば脊髄損傷や脳性麻痺などで立てない障がいを負っている人は一生車椅子のまま生きていかなければならないだろうから。長生きに対する皮肉として傑作だった。ハッピーエンドの話よりも断然良い。
  6. 「はやくなるサングラス」はバッドエンドだがオチがきいている。
    • 「すすんでいる帽子」も同じか。
    • でも前述の通りすすんでる◯◯の方はハッピーエンドでなきゃおかしい。おくれる◯◯も同様
  7. 「節約するおにぎり」はそれなんて借りぐらしのアリエッティ?
    • 満足している妻だがお前それでいいのか。
    • あれは視聴者の間でも賛否両論あった。妻と同じくハッピーエンド派と夫と同じくバッドエンド派に分かれ、掲示板でも炎上する騒ぎとなった。なので「節約するおにぎり」の結末についての話はなるべく避けた方がいい。
  8. 「ふえる貯金箱」はドラえもんのフエール銀行に似ている。
    • でも増える割合は圧倒的に悪い。
  9. 「きびしい出席簿」は本作屈指の良回。
    • 最終回でもあるのでハッピーエンドで迎えられたのがいい。
    • いやバッドエンドだよ(本来の法則性を無視したという意味で)。或いは「メリーバッドエンド」ならぬ『メリーハッピーエンド』と呼ぶべき。シリーズはおろか番組としても「危険な贈り物」などと並ぶ最大の問題回だし。生徒を指導するとはいえ、教師が自分の思い通りの教育を実現しているだけで、あまりに残酷で不愉快。結局生徒は教師の言いなりかつ犠牲になるばかりで何も得しておらず、教師の傲慢さばかりしか残らない。「厳しい」のは生徒だけで、教師は「甘い」。全てのことの原因が生徒達のせいだとしたら、なんて無責任な教師なんだろう。このように、購入者が自分の利益になることだけにしか使用していない割にツケが回ってこないのもおかしい。仮に「生徒の1人がトイレ内の火の不始末及び20歳未満の喫煙で逮捕される」という結末でも「本来の法則性に則ったバッドエンド」でまだ満足できただろう。「プロ野球オフシーズンでも中止が多くて特番で放送する回数も少ないし視聴率も少ないまま打ち切られて悔しい」という番組側の悪あがきと「最終回だから」という空疎な理由で強引にハッピーエンドにしたかのようにも見える。さらに主人公が教職員だから「バッドエンドはよそう」とでも思っていたのか。「ひかる地図」の方は主人公が警察官だったけど警察からは何もクレームが入らなかったのに。不幸の予感になると不気味な音とともに画面が白黒になったり、最後夕焼けをバックにして教師が生徒に向かって叫ぶとか展開もベタすぎ。あと「ついてる香水」のCA(放映当時はスッチー)も同じくハッピーエンドだったが、その割には商品の利点しか表れていなかったし、老婆も彼女を贔屓していて嫌だった。皮肉にもこれはハッピーエンドになるほど評価しづらいシリーズである。前述で「すすんでる帽子」と「おくれるリモコン」は「これこそハッピーエンドにするべき」と指摘したが、もしそれらがハッピーエンドだったら盛り上がりに欠けて話題にならなかったかもしれない。それでも最終回はハッピーエンドの話がいいのは確か。むしろ「最後の年賀状」と放送の順番を逆にしてほしかった。タイトルに「最後」とあるから最終回に相応しいし。
  10. 「ぴったりのベルト」は本放送と特別版で二通りの結末があった。
    • 本放送版では「ぴったりの時計」の効力で寝坊したことでオーディションには遅刻してしまうが、ホテル火災を回避したハッピーエンド。
    • 特別版では寝坊したときに「ぴったりの時計」を破壊したためにオーディションには間に合ったが、ホテル火災に巻き込まれて焼死するというバッドエンド。
  11. 「もどるパラシュート」は本放送と特別版で紹介される商品が違っていた。
    • 本放送版では「もどる首輪」が登場したが、特別版には登場しなかった。購入者の老人が犬を拾うとこから始まるのは同じだが、特別版では「もどる蓄音機」から始まっている。ラストシーンも本放送版では普通のアニメーションだったが、特別版ではジャングルに棲む実写の猿に差し替えられた。