微生物

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独立項目・関連項目[編集 | ソースを編集]

主な微生物[編集 | ソースを編集]

アメーバ[編集 | ソースを編集]

  1. 形が変る。
  2. 餌を包み込むようにして食べる。
  3. 環境が激変するとアメーバ同士がくっついて群れで逃げようとする。
  4. アメーバ赤痢は別種類。
    • アメーバ赤痢は餌をとる最大の単細胞生物らしい。

インフルエンザ菌[編集 | ソースを編集]

  1. こんな名前ではあるが、インフルエンザの病原体ではない。(インフルエンザの病原体はインフルエンザウイルスである。)
    • まだウイルスの存在が知られていなかった時代に、インフルエンザの病原菌だと思われていたことから命名された。のちにインフルエンザの病原体がウイルスであることが証明されたが、インフルエンザ菌の名前は変更されなかった。
  2. 肺炎、気管支炎、中耳炎、髄膜炎などを引き起こす怖い細菌である。
    • インフルエンザの合併症としてインフルエンザ菌による肺炎が起こることもあるから、あながちインフルエンザと無関係とも言い切れない。
  3. b型菌にHib(ヒブ)の別名が与えられている。
    • Hibに対してはワクチンが有効である。

ウェルシュ菌[編集 | ソースを編集]

  1. 腸内にいる悪玉菌。
  2. 肉が好き。
  3. タンパク質やアミノ酸を分解してアンモニア、インドール、スカトール等を作り出す。
    • ウンコが臭くなる原因物質。
      • いわば毒物。血液に溶けて全身を廻って肌荒れやガン化の促進をしたりする。
        • 最後は肝臓で分解・無毒化するしかない。肝臓の負担が増えて肝炎になることも。
  4. 敵(人間の味方)は乳酸菌やビフィズス菌。腸内の陣取り合戦を続けている。
    • 乳酸菌は乳酸で、ビフィズス菌は酢酸で攻撃してくる。
  5. 熱に強い食中毒菌としても有名。
    • ちなみに黄色ブドウ球菌やセレウス菌も加熱調理が無効である。
  6. 傷口から侵入して敗血症を起こすこともある。

カンピロバクター[編集 | ソースを編集]

  1. 食中毒菌の一種。昔はマイナーだったが、21世紀以降は患者数が急増している。
    • 鶏肉を生で食べて感染するケースが多い。
  2. 多くは下痢や胃腸炎の症状だけでそのまま治るが、ごく稀にギラン・バレー症候群という神経の病気にかかることがある。
  3. 有名な菌種としてカンピロバクター・ジェジュニとカンピロバクター・コリーがいる。

結核菌[編集 | ソースを編集]

  1. 労咳。
    • 一番有名な患者は沖田総司かも知れない。
  2. 結核をおこす。太平洋戦争前は最も恐れられた伝染病。
    • 肺の組織に穴を開けてしまう。その穴に別の菌が住み着くこともある。
    • 末期になると肺から出血して、大量の血液を吐くようになる。
      • 喀血(かっけつ)と呼び、胃からの出血による吐血と区別される。
  3. 現在でも患者が出る。
    • 現在でも結核閉鎖病棟がある。
    • 治療では三種類の薬を飲む。
      • 呼気から結核菌が居なくなっても半年間は治療を続けなければいけない。そうしないと再発することがある。
        • 治療を中断すると薬に対する耐性結核菌となる。薬による治療が困難になって最終的に肺を切り取る羽目になる。
          • 肺を切り取ると普通の呼吸が出来なくなって酸素を吸入しなくてはならなくなる。
            • 常に酸素ボンベを持ち歩かねばならないので、行動が制限される。
  4. 肺に入るだけでなく、骨に入ると脊椎カリエスを腎臓に入ると結核性腎炎をおこす。
    • 腸に感染すると下痢や血便などの症状が現れる。
  5. BCGで予防する。
    • BCGによる免疫の有効期間は10年~15年。つまり20歳過ぎたら無効になっている。
      • BCGの目的は子供が罹ると重症化する結核性髄膜炎を予防するため。一生大丈夫じゃ無いぞ。
  6. 環境が適さないと休眠する。
    • 若いときに罹患しても症状が出ずに、年を取って体力が衰えたら暴れだすこともある。
  7. 古い病気と思われがち。
    • 会社の健診で胸部レントゲン写真を撮る理由の一つでもある。
      • 健診の無い派遣社員やフリーターが罹患することが多い。
        • 泊まれるマンガ喫茶やインターネットカフェで広がったことがある。
  8. 病状は感染 →発症 →排菌という経過をたどる。
    • 実は感染しても発症するのは10%程度らしい。人間の免疫力は凄いな。
  9. AIDS、マラリアと並ぶ、世界三大感染症の一つ。
    • 世界では発展途上国を中心に年間100万人以上が結核で亡くなっている。日本でも毎年約2000人が結核で亡くなっており、決して過去の病気などではないのだ。
  10. 法令では二類感染症扱い。
    • ちなみに他にはジフテリア、ポリオ、SARS、MERS、鳥インフルエンザが指定されている。(このうち結核とジフテリア以外はウイルス感染症である)
  11. 「風立ちぬ」の頃は不治の病。「トトロ」の頃にはストマイのおかげで治せる病。しかし根絶できてないのが怖い所である。

黄色ブドウ球菌[編集 | ソースを編集]

  1. 名前の由来は顕微鏡で観察したときの姿から。
    • 別に菌自体が甘くて美味しいわけではない。
  2. 院内感染で問題になる菌だが菌自体はごく普通に存在する。
    • 当たり前の如く手にもいるらしい。
  3. 食中毒の原因菌になることもあるが、お腹で菌が増殖するわけではないらしい。
    • 毒素型食中毒と言って、食品内に菌がいなくても毒素が残っていれば食中毒が起こる。なおセレウス菌やボツリヌス菌もこのタイプである。
      • 逆に大腸菌やサルモネラなどのように腸内に入ってから暴れるタイプの食中毒菌を感染型食中毒という。
  4. ペニシリン発見のきっかけはこいつの増殖が青カビに阻まれたためだったらしい。

クリプトスポリジウム[編集 | ソースを編集]

  1. 下痢を起こす原虫の一種。
  2. 基本的には軽症で済むが、エイズ患者がこいつに感染すると重篤な症状になることがある。
  3. 1996年に埼玉で流行した。
    • しかし同じ年により重大な事件となったO157の大流行が発生したため、大きなニュースにならなかった。

酵母菌[編集 | ソースを編集]

  1. 糖を分解してエタノールと炭酸ガスをだす。
    • そのためアルコール醸造やパンの発酵に不可欠。
  2. 醸造酒では最大15%のアルコール濃度が限度。それ以上は酵母自体が殺菌されてしまう。
  3. 各酒蔵や醸造所には各々独自の酵母菌が住み着いている。これが味わいの違いになる。
  4. エビオスはビール発酵後の酵母菌を固めたもの。栄養価は高い。
  5. 優秀な菌種は乾燥されて販売される。

コレラ菌[編集 | ソースを編集]

  1. 法定伝染病
    • 昔は二類感染症だったが、現在は三類感染症に格下げされている。(細菌性赤痢、腸チフス、パラチフスも同様)
      • 二類と三類の違いは「二類が隔離入院が必要なのに対し、三類は就業制限や出席停止、患者が触れたものの消毒のみが必須であること」である。(ただし三類でも症状が重くて入院することはある)
  2. 激烈な下痢を発症させる。
    • 患者は手当てしないと脱水症状で死んでしまう。
      • しかし赤痢菌や腸チフス菌と異なり腸の血管内に侵入して敗血症は起こしたりはしないので、脱水症状さえ治せば後遺症を残さず治癒する。
      • 下痢なのに水を飲んではいけない(点滴で補給しないといけない)ので、そりゃ江戸時代は死ぬわけである。
  3. 江戸末期に外国から流入した。
    • 当時は「コロリ」と呼ばれた。コロリと死んでしまうから。
  4. アジア型とエルトール型がある。
    • アジア型の方が毒性が強いと言われている。
    • アジアコレラはペストに匹敵する危険な伝染病だが、1960年以降に流行しているエルトールコレラはそれほど毒性は強くないらしい。
  5. 海水が好き。
  6. 長い一本の鞭毛で泳ぎ回る。
  7. 2018年ごろに流行った豚コレラ(後に豚熱と改名、ヒトには感染らない)はこれとは全く無関係らしい。
  8. 実は腸炎ビブリオとは親戚関係にある。
  9. 胃酸には弱い。なので基本的に重症になるのは高齢者や乳幼児、胃が弱っている人に限られる。
    • また、感染が成立するために必要な菌の量は100万個以上であり、感染力はそれほど強くは無い。
  10. コレラ菌のうち、コレラ毒素を作らないものをNAGビブリオという。
  11. 有田市の人たちにとってはトラウマ。

サーモフィルス菌[編集 | ソースを編集]

  1. ヨーグルトの種その2
  2. 乳糖から乳酸を生成する乳酸球菌の一種。
  3. ブルガリア菌と助け合って牛乳を発酵する。

サルモネラ菌[編集 | ソースを編集]

  1. 食中毒菌の代表格。消費期限の切れた卵やヒビの入った卵を生で食べて感染するケースが多い。
    • 生肉から感染するケースもある。
  2. 小さな子供の場合、犬や猫、爬虫類などの動物を触った後、手を洗わないで食事をしてしまい、感染するケースもある。
  3. 腸チフス菌、パラチフス菌もこいつの仲間だ。
  4. 先進国を含む海外では卵を生で食べるのは絶対ダメ!(卵かけご飯は論外)
    • 日本でもヒビの入った卵は十分加熱してから食べないと危険。
  5. 症状は下痢、嘔吐、発熱など典型的な食中毒・胃腸炎である。
    • 致死率は低いが、乳幼児や小学生、高齢者は稀に脱水症状や敗血症などで重篤になることがある。

ジフテリア菌[編集 | ソースを編集]

  1. 喉に偽膜(ぎまく)と呼ばれる白い膜ができるのが特徴的な症状である。
    • 偽膜のせいで呼吸困難になることもある。
    • 偽膜は無理やり剥がそうとすると出血することがあるため、かなり危険。必ず病院で治療を受けよう。
  2. 合併症として心臓に重い障害がのこることもある怖い病気。法定伝染病である。
  3. ワクチンが普及してから患者数が激減した。
    • 例外として旧ソビエト連邦諸国では崩壊によるワクチンの供給不足によりジフテリアが大流行し、多数の死者が出た。

赤痢アメーバ[編集 | ソースを編集]

  1. 赤痢を引き起こす、もう一つの病原体。こいつによる赤痢を特に「アメーバ赤痢」と呼び、赤痢菌による細菌性赤痢と区別する。
  2. 赤痢菌同様、大腸炎を起こすが、細菌性赤痢よりは症状がやや軽い。しかし長引くのが特徴である。
    • イチゴゼリーのような粘血便が出るのが特徴。
  3. 稀に肝臓にも寄生することがある。
  4. 感染症法では感染力が強い細菌性赤痢が三類になっているのに対し、アメーバ赤痢は感染力がそれほど強くないので五類になっている。覚えておこう。

赤痢菌[編集 | ソースを編集]

大腸菌#赤痢菌

大腸菌[編集 | ソースを編集]

大腸菌

多剤耐性菌[編集 | ソースを編集]

  1. MRSAが有名。
    • MRSAは「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」の略。
      • MRV「バンコマイシン耐性腸球菌」というのもいる。
  2. 「多剤耐性菌」という特定の種類の細菌がいるわけではなく、複数の抗生物質が効かない細菌の総称。
    • 例えるなら「害虫」とか「毒キノコ」とかみたいな、人間への影響から判断した分類。

炭疽菌[編集 | ソースを編集]

  1. 普段は土の中にいる菌。
  2. 芽胞と呼ばれる強力なバリアを作る。そのため、他の細菌に比べて熱や乾燥にも強い。
    • しかし抗生物質には敵わないため、完全な無敵状態でもない。
  3. 生物兵器として使用されたことがある、非常に危険な細菌である。
  4. 肺や腸に感染すると致死率は100%に近い。
    • 感染経路によって3つの病型があり、皮膚から感染した場合はカサブタができる「皮膚炭疽」に、炭疽菌の粒子を吸い込むと重い肺炎や呼吸困難を引き起こす「肺炭疽」に、炭疽で死んだ動物の肉を食べると激しい腹痛や粘血便などの症状がみられる「腸炭疽」になる。

腸炎ビブリオ[編集 | ソースを編集]

  1. 食中毒菌の一種。生の魚や魚介類が原因になることが多い。
  2. コレラ菌とは親戚関係にある。
  3. 海水などの塩水を好むため、病原性好塩菌と呼ばれる。
    • しかし真水には弱い。
  4. 名前の通り、感染すると激しい下痢を起こす。

腸管出血性大腸菌[編集 | ソースを編集]

大腸菌#腸管出血性大腸菌

チフス菌[編集 | ソースを編集]

  1. 法定伝染病
  2. 発疹チフス、パラチフス、腸チフスのうち、腸チフスを発症する。
    • 発疹チフスはリケッチア、パラチフスはパラチフス菌が発症させるので別の病気。
      • パラチフス菌はチフス菌と同じサルモネラ属に分類されるから、全くの別種というわけでもないと思う。発疹チフスリケッチアは完全な別物だが。
  3. サルモネラ菌の仲間。
  4. 一番有名な保菌者は「チフスのメアリー」
  5. 赤痢菌やコレラ菌などと同様に消化器系に感染するが、下痢はあまり起こらない。そのため長引く高熱と発疹が主な症状。
    • 敗血症を起こすため。

ツリガネムシ[編集 | ソースを編集]

  1. 名前の通り釣鐘と紐の様な形をしている。
  2. 釣鐘部分に繊毛があり、これで水中の餌を濾しとって食べる。
  3. 下水処理場の主役。汚泥をパクパク食べて浄化する能力は有名。
    • 小学生が見学に来るとよく紹介される。そのため、子どもたちが初めて知る原生動物の名前の定番。
  4. ハリガネムシとは似て非なるもの。

ディフィシル菌[編集 | ソースを編集]

  1. ウェルシュ菌やボツリヌス菌、破傷風菌などと同じクロストリジウム属に分類される細菌。
  2. 元々人の大腸の中にいる悪玉菌で、普段はおとなしい。しかし抗生物質に耐性があり、他の腸内細菌が死ぬと急に暴れ出す。
  3. こいつが暴れると激しい下痢が起こる。
    • 重症になると出血したり、大腸がパンパンに膨れ上がったり、穴が空いたりして亡くなることもある。
  4. 基礎疾患のある高齢者が発生しやすい。

納豆菌[編集 | ソースを編集]

  1. 水戸市の生命線の作成者
  2. 酒蔵の人は日本酒を仕込む期間は納豆厳禁。食べたら仕事場に入れない。
    • 酒米を糖化するときに必要な麹を駆逐して、酒米を腐らせてしまう。
      • 麹屋という麹を作る専門業者の子供は納豆の存在すら知らないことがあるらしい。
  3. ビタミンKを産生する。
  4. 「ねじ」とコンビを組んでいるわけではない。
  5. 耐熱性がある。稲わらと共に煮られても生きている。
  6. ナットウキナーゼという酵素を分泌。
    • てっきり日本語の「納豆菌」を酵素っぽく言ったのだとばかり思っていた。「ナットウ」は日本語だが、「キナーゼ」というのが酵素の名前だった。
      • 血栓を溶かす働きがあるそうだが、だからと言って不健康な生活を推奨している訳ではないぞ。
  7. 実は猛毒の炭疽菌の仲間。芽胞を作り、冬眠状態で何万年でも生き延びるらしい。
    • ただし、ヒトの腸内では善玉菌として働き、ブドウ糖を好んで分解し、ダイエット効果もあるとか。
    • 芽胞の状態では保存も効く為、それを利用してサプリメントとして販売されている。
関連項目

乳酸菌[編集 | ソースを編集]

  1. 体に良いらしい。
    • お腹の中に留まって住み着く定住タイプとお腹の中を通過するだけの放浪者タイプがいるらしい。
  2. アルコール醸造の敵。
  3. ヤクルト・明治乳業・新ビオフェルミンの生命線。
  4. ピロリ菌を駆逐するタイプがいるらしい。
    • LG21菌は極めて酸に強く、胃の中でピロリ菌すら倒す。
  5. 大腸の中では大腸菌を初めとする他の菌と陣取り合戦を繰り広げている。
    • 実は少数派。善玉菌の99.9%がビフィズス菌で、残り0.1%が乳酸菌。

梅毒トレポネーマ[編集 | ソースを編集]

  1. 性病の一つ。
  2. 最初は皮膚の症状だけだが、早めに治療しなければ内臓や神経にまで影響が及ぶ危険な菌。

破傷風菌[編集 | ソースを編集]

  1. ボツリヌス菌に迫る毒性の強さ。死亡率も高い。
  2. 嫌気性であることもボツリヌス菌と同様。だから浅い傷なら大丈夫だが、深い傷を負うとその奥で繁殖を始めて破傷風を引き起こす。
    • 重傷を負う確率が高く、手当も遅れることの多い戦場などが危ない。
      • 危なくない戦場・・・ってあるのかな?
      • 昔の手足の銃創は手足を切り落とす治療法の原因。
  3. 北里大学の校章モチーフに使われている。
    • 名の通り北里柴三郎博士が純粋培養に成功した功績に起因する。

パラチフス菌[編集 | ソースを編集]

  1. サルモネラ菌の仲間。
  2. 腸チフスと似たような症状を示すが、腸チフスよりはやや軽い症状となる。

ビフィズス菌[編集 | ソースを編集]

  1. 乳児の腸内細菌の90%はビフィズス菌だが、その後激減し、成人を過ぎるとおよそ10%未満になる。
    • 某大食いギャルの腸内細菌は、何と50%がビフィズス菌だったとか。太らない理由があるかも知れない。
  2. 言わずと知れた、善玉菌の代表。悪玉菌、病原性大腸菌、癌からも体を守る、大腸の警察。
  3. 食物繊維とオリゴ糖が大好物。
  4. 通常、人体にしか生息しない。外から摂ろうとしても、基本的に胃酸で死滅する。通常は、錠剤により補給する。

ビブリオ・バルニフィカス[編集 | ソースを編集]

  1. 名前の通り、腸炎ビブリオやコレラ菌と同じビブリオ属の細菌である。
  2. 海水や生の貝・魚などに潜んでいる。
    • 加熱すれば死ぬ。
    • 健康な人の場合、こいつを摂取しても腹痛や下痢などの胃腸炎症状程度で済むことが多いが…。
  3. 肝臓が悪い人(肝硬変など)や糖尿病患者の場合、こいつによる食中毒が重篤化することがある。
    • 高熱、悪寒の他、脚の激痛、発疹、腫れ、血圧低下などの敗血症の症状を引き起こす。
      • 進行が非常に早く、致死率も50%を超える。
    • また持病がある人の場合、傷口から侵入してくることもあるので、海水に入らないことが望ましい。
    • そのため溶血性レンサ球菌と並び人食いバクテリアと呼ばれる。

百日咳菌[編集 | ソースを編集]

  1. 感染すると長期間にわたって激しい咳が続くことから名付けられた。
  2. 三種混合ワクチンがある。
    • ジフテリアや破傷風もこれで予防できる。

ピロリ菌[編集 | ソースを編集]

  1. スピロバクターピロリ。
    • ヘリコバクターピロリの方が名が通っているのでは?
  2. 胃潰瘍の原因。
  3. 強酸性下でも生きられる。
    • 細菌学界の権威が「胃の中で生きられる菌がいるわけねーがや」と言ったために存在が否定された。
      • 研究者は存在を証明するために自分から菌を飲んで罹患してみせたらしい。結構マッドなお方だと思う。
    • 強酸性の胃液を中和するためにアンモニアを分泌する。
      • このアンモニアが胃粘膜を傷付けて胃潰瘍になる。
  4. 衛生状態が悪い時代に育った年配者の保菌率が高いらしい。
    • 口移しでものを食べさせてもらった平成生まれも保菌者となっている。
  5. 保菌者か調べるには血液検査や胃壁を採取するなどの痛いものもあるが、尿素錠剤を用いる方法がある。ピロリ菌は尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解するが、この尿素には自然界にほとんど存在しない13炭素を含んでおり、ピロリ菌がいると13炭素からなる二酸化炭素が呼気より出るためである。

ブルガリア菌[編集 | ソースを編集]

  1. ヨーグルトの種その1
  2. 国際規格で、ヨーグルトの種となるのはブルガリア菌とサーモフィラス菌と決められている。
  3. 食べても胃酸で死ぬが、死んだ状態でも善玉菌の餌となり、同じ効果がある。
  4. 牛乳に一定量のヨーグルトを入れ、40℃で5時間程度温めると、ヨーグルトの完成。

ペスト菌[編集 | ソースを編集]

  1. 感染すると内出血で皮膚が黒くなることから黒死病と恐れられた。
    • 敗血症による症状である。
  2. 中世ヨーロッパではこいつのせいで多くの人が亡くなった。
  3. 法定伝染病である。
    • 細菌性の感染症で唯一、法律で一類感染症に指定されている。
      • ペスト以外の一類感染症は全てウイルス感染症である。(エボラ出血熱、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱、天然痘など)
  4. 抗生物質が誕生する前はかなりの強敵だった。
  5. 日本人の北里柴三郎が発見した。
  6. 感染した場所によって腺ペスト、敗血症ペスト(黒死病)、肺ペストがある。
    • 腺ペストは傷口や粘膜から菌が侵入し、リンパ腺が腫れる。
      • 腺ペストが重症化すると敗血症ペストになる。致死率が非常に高い(50%を超える)。
    • 飛沫感染する肺ペストは出血を伴う重篤な肺炎を起こす。大至急治療しなければほぼ100%死亡する。

ボツリヌス菌[編集 | ソースを編集]

  1. 世界史上最強の毒「ボツリヌストキシン」をもつ。(破傷風菌の「テタノスパスミン」とどちらが強いかは分からない)
  2. 「乳児に蜂蜜を与えてはならない」は、これが原因。
  3. 恐ろしいことに、これを顔に注射する美容整形があるらしい。
    • 本来は「眼瞼痙攣」、「片側顔面痙攣」、「痙性斜頸」という症状にしか使えないものらしい。
    • 「ボトックス」がこれですよ。憶えておきましょう。
      • 正確に言うとA型からF型(ぐらい)まであり、人を殺すのは西洋のA~D型、皮膚に注入するのは東洋のE、F型
  4. 芽胞というものを形成するため、一度煮沸した程度では完全に死滅させることができない。
    • 高圧蒸気滅菌:120℃・2気圧・2時間がベタ。
  5. かつて、九州の某県の某特産物の真空製品で食中毒事件があった。
    • 真空パックだからと安心していたのだが、ボツリヌス菌は嫌気性のため、空気がないとかえって喜んで繁殖してしまう。
  6. ドラマ「特捜最前線」でボツリヌス菌を題材にしたエピソードがあった。
  7. 雑誌の読者投稿コーナーの片隅に生息していることがある。
  8. 胃腸炎の症状はあまりみられず、深刻な神経症状が出る。

マイコプラズマ[編集 | ソースを編集]

  1. 世界最小の細菌である。
  2. 肺炎や気管支炎をおこすが、症状は比較的軽い。

マラリア原虫[編集 | ソースを編集]

  1. 結核やAIDSと並ぶ、世界三大感染症の一つ。
    • 世界中で年間2億人以上が感染し、数十万人単位の死亡者が出ている。
  2. ハマダラカというが媒介する。
  3. 日本でも高度経済成長期以前はマラリアの流行があった。
    • 平清盛や一休宗純もマラリアが原因で亡くなったと言われている。
    • 源氏物語の光源氏が罹った病気とされている。
    • 滋賀県の彦根市はマラリア対策で水掘を埋めたりした。
  4. マラリアとはイタリア語で「悪い空気」という意味。大昔は空気感染すると思われていたことが名前の由来である。
  5. ヒトの赤血球に感染する。
  6. 感染すると高熱、悪寒、倦怠感などの症状が出る。
    • 熱はしばらくするといったん下がるが、またすぐに体温が上昇する。これを周期的に繰り返すのが特徴である。
    • 嘔吐や下痢を伴う人もいる。
  7. 熱帯熱、三日熱、四日熱、卵形、サルマラリアの5種類があるが、その中で最も危険度が高いのは熱帯熱マラリア原虫である。
  8. 東南アジア、インド、アフリカ、中南米で流行がみられるが、特にアフリカでの被害が甚大である。
  9. 海外旅行に行く際に、マラリア予防のためにマラリア治療薬(クロロキン、キニーネなど)を持っていく人もいるが、薬に耐性を持つマラリア原虫もおり、副作用も強いため、メリットばかりとは言い切れない。
  10. 同じ蚊が媒介するデングウイルス感染症(デング熱)としばしば比較されるが、マラリアの方が明らかに危険度は高い。
    • デング熱は特別な治療をしなくても自然治癒することが多いが、マラリアは早急に治療しなければ(特に熱帯熱は)高確率で死ぬ。

野兎病菌[編集 | ソースを編集]

  1. 破傷風菌や炭疽菌などと同様に、皮膚や粘膜から感染する。
  2. こんな名前だが、野ウサギだけでなく、リスやネズミなどの齧歯類から感染するケースもある。
  3. 日本では大昔、東北地方で流行したことがある。
  4. 感染すると重いインフルエンザのような症状と全身の炎症が起こる。
  5. 知名度は低いが、実はペスト菌や炭疽菌に匹敵するほど危険な細菌であり、テロに使われる可能性もある。

緑膿菌[編集 | ソースを編集]

  1. 日和見感染。
  2. 最近耐性菌が出現している。
    • 殺菌効果のある石鹸でも平気だった。
      • 看護婦が使う殺菌用固形石鹸で病院内に蔓延したことがある。
        • 固形石鹸自体、最近の医療現場では使われないらしい。
      • この蔓延事件の後には、液体エタノールの殺菌剤が主流になった。
        • お陰で看護婦の手荒れが酷くなったらしい。
  3. こいつ自体は自然な状態ならどこにでもいるらしい。

淋菌[編集 | ソースを編集]

  1. 性病、角結膜炎、咽頭炎などを起こす。
  2. 髄膜炎菌と同じグループに属するらしい。

レジオネラ菌[編集 | ソースを編集]

  1. 不衛生な温泉施設にいることが多い。
    • 菌を含んだお湯を飲んだり、シャワーや湯気に含まれる粒子を吸い込んで感染することが多い。
  2. 感染するとインフルエンザに似たような症状があらわれる。
    • 高齢者は重い肺炎を起こして亡くなることもある。
  3. レジオネラの意味は「在郷軍人(退役軍人)」である。
    • アメリカで開かれた在郷軍人のパーティーで発生した際に原因菌として発見された為。

レプトスピラ[編集 | ソースを編集]

  1. ヒトだけでなく色んな動物に感染する。
  2. 肝臓に炎症を起こす。
  3. 汚い川や沼などで泳いだりすると、こいつが傷口から侵入してくる危険性がある。

レンサ球菌[編集 | ソースを編集]

  1. その名のとおり、鎖のように繋がった形で成長する。
  2. 語源はもちろん「連鎖球菌」なんだが、なぜか「連鎖」をカタカナにする。
    • 理由の定説はないらしい。大腸菌を「ダイチョー菌」と書くようなもの。
    • ブドウ球菌を「葡萄球菌」と書かないからじゃないかという説もあるが、ブドウは一般名もカタカナ表記が普通だし。
  3. 扁桃炎、とびひなどの原因菌。
  4. 溶血性レンサ球菌は、劇症型溶連菌感染症の原因で、多臓器不全に至るコワいやつ。
    • 某野球選手はこの病気が原因で亡くなっている。
  5. 腸内の日和見菌の一種でもある。神経伝達物質を作るらしい。

関連項目[編集 | ソースを編集]

医療
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